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たゆたう暮らし

自分はとても関心があるけれど、世の中的にはそうでもないような事をここに書き記す。

映画の感想「ザ・ウォーク」- 綱渡りせずに生きていくこと

映画

 "The Walk"というタイトル。「綱渡り」というモチーフ。ツインタワー屋上への「永久」入場パス。人生や、時代の流れに対する暗喩やダブルミーニング、というにはさすがにストレート過ぎるでしょう。

 主人公は自己中心的で、とんでもない高所もまるで平気。美人のパリジェンヌと出会って数時間後にはキスをしてたり、感情移入出来る要素が全くなし。

 「なんか3D映画向けのいい題材ないかな〜」っていう企画会議ありきの映画ではないだろうか、なんてうがった事もつい考えてしまったり。

 でもそんなひねくれ者もキチンとケアして、力づくでもウルウルさせてくれるのは、さすがのハリウッドですね!

 主人公が明け方のニューヨークの上を綱渡りするシーンで、自分が何に感動して3Dメガネかけながら泣いてるのかよく分からなかったのですが、ともかく泣きました!

 

 いちばん印象に残ったのは、綱渡りする主人公を見て感極まったカメラマンの友人の表情と、表情を変えず新聞で主人公の記事を読み、犬に餌を投げ与える老綱渡り師の背中のシーン。自分にとってこの映画のいちばん最良の部分は、3D映画であることとは全く関係のないシーンでした。

 自由の女神の上でペラペラ饒舌な主人公に比べて、言葉少なでいつも振り回される、脇役たちの姿や生き方のほうにより共感を覚えて、綱渡りしない人生を歩んでいくことの良さを、少し思ったりしたのでした。