たゆたう暮らし

自分はとても関心があるけれど、世の中的にはそうでもないような事をここに書き記す。

新譜の感想 "Give a Glimpse of What Yer Not" Dinosaur Jr (2016)

f:id:mbook999:20160809221934j:plain

 今日の関東地方の気温は、間違いなく私の体温をはるかに超えていた。こんな日に清涼感のある音楽を聴いたって全くの焼け石に水なので、朝からむしろ暑苦しい音楽をずっとかけていた。

 聴いていたのは、先週リリースされたばかりのDinasour Jrのニューアルバム "Give a Glimpse of What Yer Not"。

 Dinasour Jrはグランジ系やオルタネイティブ・ロックに分類されるバンドである。いわゆるノイジーで爆音のギターミュージックが特長のジャンルではあるけれど、彼らの場合はメロディがキャッチーで聴きやすく、そのせいで爽やかな風すら感じられて、真夏にぴったりなバンドだと個人的に思う。

 Dinasour Jrを簡単に説明すると、そんなノイジーで轟音のギターサウンドにのせて、わりとメロディアスな曲を気怠げに、というかやる気なさげに歌うバンド、である。

 

 しかし、そもそも「かったり〜」「めんどくせ〜」なんてやる気のなさをアピールするのがカッコイイとか思って許されるのは、大目に見ても中学生までだろう。

 しかるにこのバンドのフロントマンであるJ・マスシス(J・マスキス, J Mascis)は、50を超えたおっさんでありながら、未だにこの価値観を維持しているフシがある。

 今作のシングルカット曲である"Tiny"のミュージックビデオを見ると、全編J・マスシスは、虚ろな死んだような目をして、つまらなそうにギターを弾きながら歌っている。

 多分それがカッコイイとか思ってるんだろう。

② Tiny

 こんなおっさんに憧れるかというと否だし、友達になるのも無理そうだけど、少なくとも今日1日は彼のギターの音色に背中を後押ししてもらって乗り切った。

 これからも彼の音楽に気持ちを上げてもらうことは多々あるだろう。

 

 気に入っている曲は①②③⑧あたり。

 特に①②は、前作にはなかった疾走感のある爆音直球曲なので、好きな人は「キター!」って感じになるかも。個人的には少し切なめな③がベストトラック。

 

 10年以上前のこと。J・マスシスがソロ名義でJ・マスシス+フォグで活動していた時、一度だけ渋谷クラブ・クアトロに来日公演を見に行ったことがある。

 グランジ・ギターをかき鳴らすその姿はニール・ヤングなんかも彷彿とさせて、普段はやる気なさそうなポーズをとってるくせに、それはそれは熱量の高いライブだった。